転職成功者インタビュー

ポリプラスチックス株式会社
高橋知也さん(仮名・研究開発) 33歳

静岡にいながら世界トップレベルの研究に取り組め、私生活も理想の形に。

大手生活用品メーカーの研究員として、仕事のやりがいや待遇にも満足していたという高橋さん。結婚を機に今後のライフプランを真剣に考えるようになったが、夫婦ともに静岡県の出身だったこともあり、首都圏では理想とする子育てのイメージがわかなかったという。

「自分にとって本当に大事なものはなにか?」を自問自答し、静岡へのUターン転職を決意。そして出会ったのは、静岡に研究所を置きながら、世界的なシェアを誇る素材メーカーだった。

「研究レベルの高さに驚きました。家族との時間もすごく増えたんです」と高橋さんは笑顔で体験談を語ってくれた。

※本記事の内容は、2020年12月取材時点の情報に基づき構成しています。

過去の
転職回数
0回
活動期間
エントリーから内定まで120日間

転職前

業種
日用品メーカー
職種
研究開発
業務内容
高分子材料の研究開発

転職後

業種
世界的なシェアを誇る素材メーカー
職種
研究開発
業務内容
エンジニアリングプラスチック(高機能樹脂)の研究開発

「ここで家族と一生暮らせるのか?」自問自答のすえ、静岡へのUターンを選択。

現在のお仕事はどんな内容ですか?

素材メーカーのポリプラスチックスで、エンジニアリングプラスチック(高機能樹脂)の研究開発をしています。基本となる樹脂にさまざまな添加剤を加えて、耐久性や安全性といった機能をより高めていく研究に取り組んでいます。

当社の製品は、自動車部品を中心に生活の幅広い場面で使用されており、世界トップシェアのものもあります。富士市にある研究開発センターの職員は約50名で、複数のグループに分かれて研究開発していますが、私は入社と同時にポリアセタール(耐磨耗性に優れた素材)という当社の主力製品を担当しています。

入社前のご経歴を教えてください。

出身は静岡県内で、東京の大学院を卒業してから大手生活用品メーカーに就職しました。最初の6年間は東京で高分子材料の研究開発に取り組み、その後2年間は小田原の研究施設に異動しました。

また働きながら関東にある大学院の博士課程に進み、高分子の研究で博士号も取得しました。

転職のきっかけは?

地元静岡に戻りたかった、というのが一番です。入社3年目くらいから、漠然とそう考え始め、30歳のときに結婚したことで真剣に考えるようになりました。

小田原へ異動になったのもちょうどその頃ですが、妻の仕事の都合もあって小田原に移り住むことができず、私は川崎から小田原に片道2時間かけて通う生活を続けていました。しかし、「このまま川崎で家族と一生暮らすのか?」と考えた時、イメージが湧かなかったのです。

将来的な子育ての環境を考えると都会での暮らしは大変そうですし、理想とする一軒家はコスト的にも厳しい。同じく静岡県出身の妻も同感だったようで、Uターンの相談をすると「私も静岡に戻りたい」と言ってくれました。

転職活動はどのように進めましたか?

結婚を機に真剣に転職サイトをチェックするようになりました。あるとき、リージョナルキャリア静岡からメールが届いたのですが、静岡に密着した転職支援会社ということで興味がわき、電話で話を聞いてみることにしました。

研究職で勤務地は富士か浜松周辺に絞って探していたのですが、希望を伝えると複数の会社を紹介してもらえました。

今の会社に決めたポイントは?

まずは、職種と勤務地が自分の希望通りだったこともありますが、今の会社は、前の会社の取引先だったんです。同僚だった妻が雰囲気をよく知っていて「研究のレベルが非常に高い会社」と言ってくれたことも大きかったですね。

また、厳密にいえば研究分野は前職とは違うのですが、分析機械などは同じものが多くて、これまでの経験を活かせそうだと思いました。

研究レベルの高さに驚き。帰りも早くなり、夫婦でのウォーキングが日課に。

転職していかがですか?

職場の雰囲気がすごく温かくて、働きやすい環境です。とはいえ当初は、予想以上に前職との専門分野の違いを感じましたし、正直、初めて触れる知識も多くありました。

そもそも私が前職で主に研究していたのは粘着剤という柔らかい素材でしたが、今、研究開発しているエンジニアリングプラスチックは固い素材なので、扱い方から違います。ただ、使用する分析機器や研究テーマの進め方は基本的に同じなので、前の会社で畑違いの研究部門へ異動になった際に、必死に勉強しながら研究を進めていった当時の経験が活きていると感じています。

また、当社は60年以上も高分子に特化した研究に取り組んできているのでスペシャリストが多く、社員の知識や蓄積されてきた情報の豊富さには驚かされました。皆研究熱心で、意欲の高い人が多いので、日々刺激を受けています。

転職して良かったと思うことは?

プライベートが理想に近づいたことです。早く帰れるようになったことで夫婦の時間も増えましたし、これからは子どもとの時間も大切にできそうです。実家も含め、家族の時間が増えて、大満足です。

そのうえ、仕事も充実しています。静岡にいながら世界的にもトップレベルの研究ができるので、やりがいを感じることができます。

困っていることや課題はありますか?

入社してすぐに前任者の研究テーマを引き継ぎ、すぐ独り立ちという感じだったので大変さはありました。とはいえ、年齢的にはもう若手ではありませんから、中途入社でも中堅社員としての役割を果たしていかなければなりません。

それなりに苦労はありますが、組織における自分の責任だと思いますし、研究者としても成長できていると感じています。

生活面の変化はありましたか?

今は富士宮のアパートに夫婦で住んでいます。家賃は川崎の時の3分の1程度になりました。通勤は車で、道が空いていると35分くらい。もっと会社に近い物件もありましたが、実は今の会社から内定が出たときに、妻の妊娠が判ったことから、妻の実家に近い場所を選びました。

富士宮は住んでいてとても気持ちがいい街です。川や水路が多いので、あちこちから水のせせらぎが聞こえてきますし、富士山もきれいに見えます。車でちょっと行けば大きなショッピングモールもあるので、不便さは全く感じません。

こちらに来てから車を購入しましたが、車がある生活はすごく便利ですね。子どもができてからは、なおさらそう感じます。

また、転職してからは家に帰る時間も早くなって、プライベートの時間もかなり増えました。今は遅くとも19時半には家に着けるので、すぐに晩御飯を食べて、そのあと妻と一緒にウォーキングするのが日課になっています。

川沿いの遊歩道を1時間ほどのんびり歩くのですが、水音を聴ながら歩くのは本当に気持ちがいいですし、二人でゆっくり話ができるのも嬉しいです。

転職を考えている人にアドバイスをお願いします。

転職がベストなのかどうかは、人それぞれ。よく考えることが重要だと思います。前に勤めていた会社は大手で、ネームバリューもあったので、私自身かなり悩みましたし、転職には勇気が必要でした。でも、「自分の中で本当に大事なことは何なのか?」を考えて決断し、行動したんです。今はその選択が正解だったと確信しています。

考えるうえでは、選択肢を増やすことも大切です。選択肢を見つけるためには、1人で悩んでいるより、転職支援会社に相談するのもいいと思います。

なかでもリージョナルキャリア静岡は、普段からいろいろな地元企業の人事や経営者と話をしているようで、Webで調べても得られない詳細な企業情報や、転職市場の情報をたくさん持っていました。

妻も子育てが落ち着いたら転職を考えているので、リージョナルキャリア静岡にまた相談したいと思っています。

担当コンサルタントから

コンサルタント 
内田 康太

高橋さんと初めて面談させて頂いた際は、遠方にお住まいでしたので、転職活動中の数ヶ月間は電話とメールで密に連絡を取り合いながら、選考の調整などを進めました。最初の面談時から、ポリプラスチックス社に強い関心を持たれ、第一志望として挙げていらっしゃいました。

高橋さんのご希望通り、無事に内定を獲得されご入社に至ったわけですが、今回久しぶりにご連絡を差し上げました。非常に晴れやかで活き活きとした声で、現在の仕事と富士宮市という自然豊かな環境での落ち着いた暮らしに心からご満足されている様子が伺えて、微力ながら転職のご支援ができたことを嬉しく感じました。

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